納めるものは納めるという経験
社労士事務所に勤めていた時の話。
とある経営者からの労務相談。
労働時間を伸ばしたので、社会保険に入れた時給制の社員の方から「こんなに保険料取られると思ってなかった」とのクレームが入ったとのこと。
労働時間を伸ばすにあたって会社から説明もしたので、「文句言われてもねぇ。税金と同じだから。」と以前の説明を再度行うことしかできず、それでも納得いかないご様子とのこと。
聞けばその方、フリーター家業で10数年キャリアを形成してきたらしく、社会保険というものの実態を知らなかったご様子。この間、病院に一度も行かなかったことなのか?
まぁ、社会保険の本人負担は、だいたい16%くらいだから、びっくりするのも無理はない。
私の最初の勤め先は、基本給などの固定給が当月払いで、残業代など変動給が翌月払いだったので、社会保険料の天引きが2カ月目から始まり、給与明細を見たとき声が漏れた。
その後独立し、個人事業の時は払い込みだったので、自覚を持って納めていた。
が、法人成りして、社会保険の引き落としが始まったときも声が漏れた。
社会のセイフティーネットを維持するため、納めるものを納める。「おぅ。」「アウチ」と心で叫びながら。
自分も病院に通っているし、年金は将来戻ってくると信じて。
この発想は、その日暮らしをしている身にはつかないではないだろうか。
天引きでも引き落としでもいいから、ちゃんと納めるという経験をすると、身につくのではなかろうかという仮説に至る。
この仮説を確かめることは容易ではなさそうだ。
意外と社会の一員を全うすることは、結構大変なんだと思った出来事でした。
私の机は汚い。
私と生活や職場をともにした方々は、必ず私の机が汚いという事態に直面する。
「なんで汚くするの!」「きれいに使う!」「終わったら、戻す!」と怒られる訳だ。
当の本人は、
汚くしようと思っているわけではないし、
どちらかと言えば、綺麗に使えていると思っている。
部屋が汚い人あるあるなのだが、
整理整頓された途端、どこに何が分からなくなって、結構パニる。
私より部屋が汚い方と話したときに、平面で一望できないと、なにがどこにあるか把握できないと言っていた。
では、どのように汚い部屋ができあがるのか、
そこには著しいワーキングメモリーの少なさがあげられる。つまり、基本覚えてられない。「1,2,3,たくさん」の世界で生きている。
作業をしている。→新たに仕事を頼まれる→作業を中断して、新しい仕事に取り組む→前の作業を忘れる。→また新しいこをやる。→どんどん溜まる
もしくは、
作業をしている。→新しい仕事を頼まれる。→仮置きする。→仮置きしたことを忘れる。→汚くなる。
という流れである。
基本、自分が取り扱える情報量まで削ぎ落として、他のすべては仮置きする。つまり、積まれているものたちは仮置きなのだ。
しかし、覚えている・記憶を保持しているという状態は苦痛なので、外出して自分の居場所に戻るとワーキングメモリーを解放するために、手放すという行為に出る。つまり、荷物はその辺に置きっぱである。
所定の場所に戻したくても、苦痛から逃れる欲望に負けている。
いや、一旦負けを認めて、苦痛から解放された後に片づけようと思っている。しかし、忘れる。もしくは、記憶を保持する状態になることを身体が受け付けない。
片づけを指示されて逆ギレするのは、「片づけしないといけない」と思っている理性的な自分と、苦痛から逃れようとする本能的な自分が戦っているストレスが指示という外部刺激を敵視化して、ストレスのはけ口にしているのだ。(自分で書いていて、ゾッとするくらい理不尽な思考回路。。。。)
では、「仮置きされたものたちを仕舞う場所を決めればいい」ときれいに使える人たちは言う。
仕舞うとは体系化することを意味するから、一旦すべてをワーキングメモリーにいれなければならない。なので、拒否される。
そういう思考回路。
分かってもらえないだろうなぁ。
2023年度講義振り返り
目下、2023年度後期の採点中。
私が担当している講義では、おおよそ1クラス80名程度の学生がおり、それを2クラス担当した。
いろいろコミュニケーションワークもするのだが、
メインイベントが12グループに別れ、手分けをしてクラス全員で1冊の本を要約する。
ポイントなのは、
「教員が約80名分の手分けを考えるのではなく、12グループの分担までしか指示しない。」
実際はグループ内で分担がなされ、各人数ページほどの要約を作成するのだが、
私から
「発表はグループの連帯責任です。だれかが当日病気でやすんでも、サボってスライドを作らなくても、それはそのグループ全体の問題と捉えるので、なんとか乗り切るような作戦と、グループ内のコミュニケーションを形成しておくように」
と、当然といえば当然なんだが、見方によって鬼のような提示がなされます。
これがあるものだから、各グループで、「あ~でもない。こ~でもない。」が展開されているらしい。
ちなみに、ここ数年、グループ活動の近くまで行って横聞きすることをやめているので、具体的やりとりは把握していない。それより大局観を見て、「完成しているグループか、そうでないか。」「私の問いかけに素直に答えることができているのか、そうではないのか。」を把握し、全体に向けた情報提供のやり方を変えていく方が遥かにクラスマネジメントでは重要で、公平な教育サービスの提供を考えて接している。
で、話を戻して。
今採点している全体振り返りのレポートの中に、グループ活動で印象に残っているエピソードを書いてもらっているのだが、そこにやりとりが赤裸々に書かれているわけだ。
実に面白い。全体を見渡して、黙々と要約を作っていると思いきや、実はコソコソ調整していたのかと思い知らされる。実際、グループワーク中、明らかに雑談をしている学生もかなり多いのだが、そうでもないらしい。
実は、プログラム実施者である私が「良い発表を作らせる」ことよりも、「いくつかHalationを起こさせて、それをどう乗り越えて発表を迎えるか」「発表して大スベリして、恥ずかしい思いをしたのはなぜか」「サボってやらなかったことによって、仲間内の信頼度が下がった」とかいう起こるであろういくつかのエピソードを巻き起こして、その中で教訓を得るように設計している。
だから、振り返りレポートを読みながらシメシメと思うわけである。
雑感
ファシリテーション協会の仲間と、簡単な打ち合わせの後に世の中の雰囲気について雑談。
その中で出てきたものを箇条書きに
1. 「みんなで協力してがんばろー!」という雰囲気が感じられない。
2. たぶん、1が発生するのは、働き方改革によって個人の生産性に注目が集まるようになり、さらにコロナ禍によって、集まる・交わるが減少したことによって、その注目を増すことになった。
3. 2を受けて、組織系ワークショップの出口が自己高揚感の向上や、それぞれが行うことは何かというチェックアウトになるものが流行るのでないか。
3-1. 私たちはこれからどうする?という一つの目標値に向かう活動を促すものではなく、それぞれが高パフォーマンスを出すための支え合いとして何かという、多目的・多目標を実現するために行うことにシフトしている。
4. 2により、各人の業務タスクは凝縮され、業務遂行者は狭い視野で短期的目標達成に注目してしまい、自分でなんとかしようとするようなり、協働活動をしようとする発想を失っていく。
まぁ、これは仮説ですが、現在理事をしている日本ファシリテーション協会への注目度が企業人から下がってきている肌感覚をサポートするストーリーですな。
この流れの中で、私たちは何をしたいのかを考えていかんとです。
知的生産をつづけるために
本日もオーディオブックで読んだ(いや、聞いた)書籍の紹介。。。
今回は、こちら。
ライフネット生命の創業者の1人で、
現在、立命館アジア太平洋大学・学長である出口治明さんの著書。
(あとがきの謝辞からするに、インタビューをライターがまとめたらしいことが伺えるが。)
私がここから学んだこと。
- インプットしたことは、すぐにアウトプットしてみる。
- たとえば、きょう体験したことは誰かに話す。話す相手がいなければ、SNSやブログで発信する。
- 発信することが大切。日記でしたためるのは、内的なものになってしまうので、あくまでアウトプットが大切。
その他、工場モデルの働き方が通用しなくなった現代について、労働法規や人々の価値観が更新されていかないことへの苛立ちが伺える著書であった。
ということで、オーディオブックで感じたことや日々の学びのアウトプットを、このブログ書いておくことにしたいと思ってます。
どこまで続くは、お楽しみ。
私が利用しているオーディオブックは以下です。
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